== 確率論 第3週 == === 条件付き確率 === P(E|F) …… E given F (Fが与えられたうえでのEの条件付き確率) 2つの区別可能なfair diceの目をd,,1,,, d,,2,,とおく。 P(d,,1,, + d,,2,, = 6) = 5/36 なぜか?:: d,,1,, = range(1,6), d,,2,, = range(1,6) の36通りが標本空間全体であり、それぞれの事象は均等な確率で発生するなかで、 \\ (d,,1,,, d,,2,,) = (1, 5), (2, 4), (3, 3), (4, 2), (5, 1) が該当するから。 条件付き確率:: d,,1,, = 4 だと決定されたとき、 (d,,1,,, d,,2,,) = (4, 1), (4, 2), (4, 3), (4, 4), (4, 5), (4, 6) の6通りに発生しうる事象が絞れる。 \\ このとき、4 + d,,2,, = 6 であるd,,2,,は2なので、確率は1/6であり、もともとの5/36より確率は高くなる。 ベイズの定理:: P(E|F) = Card(E∩F)/Card(F) \\ * NOTE: Card(標本空間) = ∞ のときはこの議論は無理 上の例では、d,,1,, + d,,2,, = 6 かつ d,,1,, = 4 は1つ。すなわちCard(E∩F)=1 \\ d,,1,, = 4 を集合Fとすると、Card(F) = 6 \\ だからP(E|F) = 1/6 P(E|F) = P(E∩F)/P(F) であると定義する。 問1: ある家庭に2人の子供がいるとき、 (1) P(2人とも男子) = 1/4 なぜなら: (年長者, 年少者) = (M, M), (F, M), (M, F), (F, F)のうち(M, M)が該当するから (2) P(2人とも男子|1人は男子) = 1/3 1人は男子であるので、標本空間は (年長者, 年少者) = (M, M), (F, M), (M, F)の3通りに絞られる。 \\ このうち2人とも男子であるのは1通りなので、P = 1/3と求められる。 (3) P(2人とも男子|年長者は男子) = 1/2 (年長者, 年少者) = (M, M), (M, F) \\ 求める確率は1/2 このように、事象に関する情報が与えられると、確率は条件付きとなり、何も情報が与えられていないときから確率が変化する。 ---- 標本空間Ωがあり、Eという事象がいくらの確率で発生するか考えたい。 * 場合分けをする * F,,1,,, F,,2,,, ... , F,,n,, という条件を定義する。 * ∑^n^,,i=1,, P(E∩F,,i,,) が求める確率 P(E) である。 * P(E) = P(E|F,,1,,)P(F,,1,,) + P(E|F,,2,,)P(F,,2,,) + ... + P(E|F,,n,,)P(F,,n,,) > Ω = ∪^n^,,i=1,,F,,i,, \\ > F,,i,,∩F,,j,, = Φ (i ≠ j) このとき、P(E) = ∑^n^,,i=1,,P(E|F,,i,,)P(F,,i,,) \\ これを全確率の公式という。 条件付き確率は確率の公理を満たすか。 * P(・|F)は[https://x86-64.jp/wiki/GB11601/2013-04-23 公理]を満たすことを証明せよ(練習問題)。 * この公理を満たす系は確率であるし、そうでないものは確率ではない。 * すべての確率は、条件付き確率として表せる。 > EとFが独立 ⇔ P(E∩F) = P(E)P(F) \\ > EとFが独立 ⇔ P(E|F) = P(E) なぜなら: P(E|F) = P(E∩F)/P(F) = P(E)P(F)/P(F) = P(E)