5. エージェント
5.1 エージェントとは
「センサを通して環境を知覚し、エフェクタを通して環境に対して行動するとみなすことができる何らかのもの」
- 人間
-
- センサ 五感
- エフェクタ 手足、口
- ロボット
-
- センサ カメラ、測距センサ
- エフェクタ ハンド、車輪、スピーカ
与えられた性能指標を目指す→理想合理的エージェント
起こりうる各々の知覚系列について、内部に持つ知識と与えられた知覚系列情報から得られる根拠に基づいて、
考えられる限り最も高い性能指標を実現すべく行動するエージェント
- 自律性
自らの経験・知識にもとづいて行動を決定する能力
5.2 知的エージェントの構造
- アーキテクチャ … ハードウェア、知覚、行動能力
- プログラム … ソフトウェア
理想合理的エージェントの基本判断アルゴリズム
- (1-0) 静的変数
memory
を宣言する (周囲に関するエージェントの記憶) - (1-1) 現在の知覚入力
percept
を受け取る - (1-2) 現在の
memory
とpercept
から新しいmemory
に更新する - (1-3)
memory
から最良と考えられる行動action
を導く - (1-4)
memory
とaction
から更に新しいaction
に更新する - (1-5)
action
を取るべき行動として出力する
テーブル付きエージェントの基本判断アルゴリズム
- (2-0) 静的変数
percepts, table
を宣言 (知覚系列のリスト, 知覚系列→行動 のテーブル) - (2-1) = (1-1)
- (2-2)
percept
をpercepts
の末尾に追加 - (2-3)
percepts
でtable
を引き、action
を導く - (2-4) = (1-5)
単純反射エージェントの基本判断アルゴリズム
- (3-0) 静的変数
rules
を宣言 (状態→行動ルールの集合) - (3-1) = (1-1)
- (3-2)
percept
から現在の状態state
を推定 - (3-3)
state
によりrules
の中から判断に用いるべきrule
を選択 - (3-4)
rule
の結論部から行動action
を導く - (3-5) = (1-5)
状態追従エージェントの基本判断アルゴリズム
- (4-0) 静的変数
state
- (4-1) = (3-1)
- (4-2)
percept
とstate
からstate
を更新 - (4-3) = (3-3)
- (4-4) = (3-4)
- (4-5)
action
よりstate
を更新 - (4-6) = (3-5)
- 目標に基づくエージェント
ある行動をとった場合に、それが目標に近づくものであるかどうかを性能指標として判断する
- 効用に基づくエージェント
行動の質
5.3 エージェント間のコミュニケーション
マルチエージェントの協調行動に必要
- コミュニケーション
共通する記号を解するシステム間で、記号の生成と知覚を通して意図的に行われる情報交換
直接的アクセスによるコミュニケーション … 知識に直接アクセスしてコミュニケーションをはかる
エージェント同士が同じ記号表現を共有
言語を用いるコミュニケーション … 異なる内部表現を持つ
直接読み書きしない
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Last modified on 10/29/2013 02:59:49 PM